やるせない・・・

TVやネットニュースで福島原発20キロ圏内に計65万匹以上の家畜が置き去りにされているというのを観ました。大半が餓死しているとか・・

じつは先日、職場にいらっしゃった方から『親戚が原発15キロ圏内在住のためこちらへ一時避難していたけれどペットのゴールデンレトリバーを連れてくることができず自宅へ置いてきた。2週間ぶりくらいに帰宅してみると、それでも犬は何とか生きていて・・でも結局そこに住み続けることができずまた別の避難所へ向かったのだけれど、車で自宅を出発する際に犬がどこまでも走って追いかけてきた』という話を聞いていました。
すぐに原発圏内で活動するNPOの連絡先や福島県獣医師会のリストなどをプリントアウトしてお渡ししましたが、この方の場合避難所から毎日犬のごはんを与えに通っているようです。
ペットですらこんな状態ですが、それでもこの子たちにはまだいくつか避難させる方法があるからいい。

でも家畜は・・・?

牛・豚・鶏・・体が大きいとか、多数飼育されているとかいう理由から、確かに避難させるのは難しいかもしれません。

でも、いくら産業動物だからといって餓死はあまりにもひどい。

原発が危険な状態になった当初からこうなることはある程度予測できていたのではないでしょうか?百歩譲って人間が逃げるのに精一杯で、家畜のことを考える余裕などなかったとしても、ひと段落してから、たとえば他県の同業者のファームへ移動させるとか、県内でも分散させて移動させるとか何かもっと方法はなかったのでしょうか?
国は、一体何をしているのでしょう。同じ原発をもつ、畜産の盛んな国(たとえばフランスやドイツなど)だったらどう対処するだろう?他の国でも同じように家畜を餓死させるのでしょうか?

農家さんの中には餓死させるのはあまりにひどい・・と毎日ごはんを与えに通っている方もいらっしゃるそうですが、それができない農家さんはせめて安楽死を、と願い出たというけれどそれもかなわないらしい。
確かに、人間ですらその地域に立ち入るのが禁じられている上に行方不明者の捜索もはかどらないのだから、家畜の殺処分ごときにそこへ人を派遣することなど考えられない状況なのでしょう。
でも・・なんだかなぁ・・。

ただでさえ日本は畜産・農業の大半を海外に頼っている国。
家畜や農水産物を大切にしない国は、いつか滅びると私は思います。農水省さん、生き残っている家畜をこれ以上苦しめないように何らかの方法を取ることを望みます。